大阪市の男性が生成AIの助言を受けながら訴状を作成し、焼き肉店の運営会社などへ慰謝料など計3万円を求める裁判を起こしたのですが、これは弁護士へ依頼せず、自分で裁判手続きを進める「本人訴訟」でした。
男性は2026年4月、大阪市内の焼き肉店で冷麺を注文したのだそうで、訴状によれば、店員がシンクの排水口へ落とした麺を拾い、そのまま提供したと主張しています。

審理は大阪簡裁で始まっており、双方の主張に対する裁判所の判断は今後示されます。
今回、生成AIが担ったのは裁判の勝敗を決める役割ではなく、法律知識のない人が訴状を形にするまでの相談相手だったようで、男性は普段から利用している「Gemini」と何度もやり取りし、訴状を自力で完成させようで、取材へ応じる判断にもAIの回答が影響しているのだとか。
ここには、生成AIの用途が一段深くなった様子が表れていて、文章の要約やメール作成であれば、出力の影響は主に利用者だけに限られるのですが、今回の訴状は裁判所へ提出され、相手方の対応や審理につながる正式な書面となっています。
AIによって本人訴訟の書面作成までは完了することはできますが、事実関係の整理、請求の根拠、証拠の選定、手続き上の判断は訴える本人が引き受けることになります。
AIが書類を整えても、提出する内容を確認し、手続きを進めるのは本人。
冷麺をめぐる3万円の請求は決して大きなものではありませんが、その裁判で起きている変化はとてつもなく大きく、生成AIは相談内容に答えを返すだけでなく、裁判所へ提出される書面の作成まで行えるようになってきています。

