外国人犯罪巡る憲法改正案否決

スイスは人口の4分の1を外国人が占めているそうで、その外国人が有罪判決を受ける割合はスイス人の2倍に登っているそうです。
 
そして、それが原因なのかはわかりませんが、2010年の国民投票で重い罪を犯した外国人を国外追放できるように憲法が改正されたそうですが、さらにこの規定を厳しくし、軽い犯罪であっても2度犯罪を犯した場合、自動的に国外追放することを盛り込んだ憲法改正案の賛否を問う国民投票が28日にありました。

 

結果は、わずかの差で反対意見が多数となって、今回、この憲法改正案は否決されました。

 

軽い犯罪の中身については、10年間に速度違反や公然わいせつなどの犯罪を2回行った外国人も国外追放の対象となるとのことですから、これは確かに厳しい規定ではありますね。

 

しかし、スイスという国は頻繁に国民投票を行っていますね。
今年6月にも「ベーシックインカム制度」の実現に向けた国民投票が行われる予定でもありますし、政治のあり方としては、迅速かつ意思決定の素早さは、見習って欲しい国はたくさんありますね。

 

とはいえ、この「ベーシックインカム制度」については、その内容があまりに過激すぎて、一体どのような決着を迎えるのでしょうね?

 

というのも、この「ベーシックインカム制度」、成人であれば、毎月2500スイスフラン、日本円にして約30万円、子供の場合は625フラン、日本円にして約7.5万円が無条件で国から支給されることになるのです。

 

いやいや財源は一体どうなるのでしょうね・・・

 

メリットとすれば、個人個人の生活は楽になるとは思うのですが、なにもせずにお金が貰える場合、仕事をしなくなる人も出てくるでしょうし、先の問題でもある外国人にも支給するとなると、今以上の移民や難民が増えてくるでしょうね。

 

まぁ、しかしこのような国民に有利だとも思える国民投票が行えるのは、スイス独特のやり方があるからだからでしょうね。

 

実はスイスの国民投票は、10万人の署名を集めれば議会に投げかけることができる「イニシアチブ」と議会が決議した内容を国民に問うことのできる「レファレンダム」の2通りがあります。

 

このように国民自ら声が届きやすいというシステムは、本来あるべき姿なのかもしれませんね。